医師の履歴書:転職に成功する志望動機の書き方と例文
医師の履歴書を書く場合に一番悩むのが志望動機欄だと思います。ここでは、効果的な志望動機の書き方について、例文を示しながらポイントを解説します。
【この記事の目次】
- もう一度志望先の医療機関をチェック!
- 志望動機ではあなたの熱意をアピールしよう!
- 志望動機の字数は150〜300字で!
- 履歴書の志望動機の例文
- 医師専門の転職エージェントに登録して転職を成功させよう!
もう一度志望先の医療機関をチェック!
志望動機は、あなたが「なぜこの医療機関を志望するのか」ということを書くのですから、志望先の医療機関についてもう一度情報をチェックしておきましょう。
その医療機関の理念は何か?力を入れている医療分野は何か?医師の待遇や勤務体制はどのようになっているか?専門医資格など資格取得のサポート体制はどうか?など、項目ごとにまとめておきます。
とくに、あなたが応募する職種とあなたの経歴との関係は、ノートに書き出すなどしてまとめておくと、志望動機で書くべき内容が明確になりますので、ぜひ実践しましょう。
例えば、「30代麻酔科医の志望動機の例文と書き方」のように、これまで麻酔科医として外科手術の最前線で医療に従事してきた人が、手術の前後を含めてトータルに患者をケアする周術期チーム医療に積極的に関わりたいとして転職するとします。
その場合は、
貴院に入職の際には、このようなチームの一員となることで、私がこれまでに培ってきた麻酔科医としての経験と知識を最大限に活かし、患者様により安心していただける医療を提供することができると確信しております。
というように、これまでの麻酔科医としての経験が、志望先病院のチーム医療に貢献できることを志望動機に盛り込むと効果的でしょう。
志望動機ではあなたの熱意をアピールしよう!
このように、志望先の医療機関とあなたの経歴とのマッチングを意識した上で、志望動機ではあなたの仕事への熱意と興味をアピールします。
- 「この先生はこの職種に合っているか?」
- 「熱意を持って、ここで仕事をしてくれそうか?」
医療機関の採用担当者が知りたいのは、この二点です。
採用担当者が履歴書に目を通すのはほんの数分といいますので、さっと読んだときにあなたのパッションが伝わるように工夫しましょう。
例えば「30代女性産婦人科医の志望動機の例文と書き方」で紹介した、
産科と婦人科の両科を経験できましたが、今後は不妊治療を専門に診察したいと考えております。大きなお腹をした妊婦の方の隣で不妊治療に来られる方が気の毒で、何とか力になりたいと思ったからです。(中略)私は、そのような不妊治療に理想的な環境が整った貴院にて、不妊に悩むご夫婦を全力で支えていきたいと思っております。
のように、「何とか力になりたい」や「全力で支えたい」という言葉を使って、志望先の不妊治療専門病院に入職して「不妊に悩む人を助けたい!」という情熱を表現するようにします。
そして、そうした熱意の裏付けとなる具体的なエピソードも字数が許すのであれば書き添えましょう。あなたの熱意を、よりリアリティを持って相手に訴えかけることができます。
志望動機の字数は150〜300字で!
志望動機の字数はおおむね150〜300文字です。履歴書の形式によって欄の大きさは多少違いますが、この字数を目安にしましょう。
字数を増やせば内容も増えますが、あまり字数が多いと文字が小さくなってしまい読みにくくなります。
読みにくい履歴書は印象が悪いので、記入欄と字数のバランスに気をつけます。
原稿はパソコンなどで考えることも多いと思いますが、「実際に書き込んでみたらスペースが足りなくなった!」という失敗を避けるために、まずは鉛筆で下書きしてスペースに合った字数に調整します。
別に志望動機書が求められている場合には、その書式にしたがいます。
履歴書の志望動機の例文
それでは、記入例をご紹介します。
私は大学卒業後に義務年限のためへき地医療を経験しました。その経験から、私は大病院での専門医療よりも、地域に密着した総合診療に適していると考えております。そこで、より慢性期の患者を中心に地域医療に従事したいと思い、貴院の求人に応募致しました。貴院を訪問させていただいた折りに、貴院は医師と患者がしっかりとコミュニケーションを取りながら治療ができる点に非常に魅力を感じました。貴院に入職した暁には、へき地医療での経験と、これまで内科医として培ったスキルとを存分に活用して、患者さん一人一人と正面から密に向き合う医療に邁進していきたいと存じます。(40代・内科専門医/消化器内科専門医、270文字)
(「地域密着型の総合診療を志す40代男性総合内科医の志望動機の例文と書き方」より)
私は医学部卒業後は大学院に進み、内分泌代謝の研究をしていました。大学院修了後は医局に2年、その後一般病院で3年内科医として臨床医料に従事していましたが、目の前の患者を治すことだけでなく、研究活動も続けていきたいと考えていました。そこで製薬会社の研究職であれば、研究開発を通じて医療の発展に貢献でき、同時に治験などを通じて臨床の状況を知ることもできると考え、貴社の求人に応募致しました。貴社のような内分泌系医学の研究環境が整備された理想的な環境で、研究に専心したいと考えております。貴社の明確な実績主義によって高いモチベーションを維持しつつ、貴社に優れた研究成果をもたらすことをお約束致します。(30代、内科専門医、製薬会社に研究医として入職、296文字)
(「30代男性研究医の志望動機の例文と書き方」より)
当サイトでは、この他にも転職事例に応じて作成した志望動機の例文を多数掲載しております。「【30代】医師の履歴書:志望動機の例文」などの「カテゴリー」からあなたの年齢や科目に合った記事を選んでご参照ください。
医師専門の転職エージェントに登録して転職を成功させよう!
ところで、履歴書を書くには転職先の医療機関が絞られていないといけませんが、医師が個人で転職先を探すのは、かなり困難というのが実情です。
例えば医師が初めて転職する場合には、大学医局を離れることになります。
医局を離れるのは、医局の人事で関連病院に派遣されるのとは違って、一大決心が必要です。医局のボスである教授に退職を切り出すのにも、相当なプレッシャーがかかります。さらに、地域の病院に影響力を持つ医局の組織力がなくなるので、転職先も自力で探さなくてはなりません。
ところが、自分で求人を検索しても、希望する条件に合った転職先を見つけるのは簡単ではありません。医師個人では、たとえ同じ地域内で転職する場合であっても、その地域の求人の実情について十分な知識を持っていないことがほとんどだからです。
こうした状況は、初めての転職でも、その後の2回目、3回目の転職でも変わりません。
そこで、転職を考え始めたら、なるべく早く医師専門の転職エージェントに登録して相談することをおすすめします。
転職するには、転職先の地域における医師の需給バランスなど、医師の求人の現状について知識を持っていなくてはなりません。
例えば、10万人あたりの医師数が全国最多の京都や東京に転職する場合、すでに医師は足りているわけですから、求人があったとしても希望に見合うものはかなり少なくなります。独力で探そうと思っても、労力ばかりかかって好条件の求人は一向に見つからない、といった事態に陥る可能性も十分にあります。
そこで、医師の転職事情に精通している専門の転職エージェントに相談する必要が出てくるのです。
転職エージェントとともに転職条件を検討し、転職志望先の地域で条件に合った求人を探してもらいます。エージェントは非公開求人も多数持っていますから、条件の良い転職先が見つかる可能性もグンと高まります。
給与や勤務時間など、面倒な個別の条件交渉も、転職エージェントが医師に変わって行ってくれるので、転職にかかる医師の負担もかなり少なくなります。
もちろん、履歴書の志望動機についても、具体的な文言まで丁寧にアドバイスをもらえます。
このように、医師専門の転職エージェントを利用することで、転職が成功する確率は断然アップします。登録自体はわずか1分とまったく時間はかかりませんので、転職する場合にはまず下記のおすすめ転職エージェントに登録しておきましょう!