30代女性訪問診療医の志望動機の例文と書き方
転職事例:家庭との両立を目指し勤務医から訪問診療医に転職
今回は一般病院の勤務医から訪問診療医に転身したケースです。家庭と仕事の両立が転職の最大の理由ですが、それを履歴書にどう盛り込むかがポイントです。それではまず転職事例を見てみましょう。
- 女性(31歳)・訪問診療・内科専門医
- 転職前:一般病院(東京都)内科、給与1100万
- 転職後:訪問診療(埼玉県)、給与900万
転職理由を教えてください
以前は、東京都下の総合病院で内科医をしていました。研修医でもなく、レジデントの研修プログラムの対象でもない私の立場は、一番下っ端の専門医。労働時間と量は半端ないものでした。 循環器外科で医局派遣の夫と、一緒に食事をとれるのは月に何日もない状況。私が職場を変えるしかないと思いました。
重視した条件
一番望んだことは、夜9時~翌朝7時までは自分の時間にできる勤務体系です。 在宅と外来が半々くらいの診療所で、訪問診療を担当できるところに絞って、探してほしいと依頼しました。 都内でなくても、朝7時以降に自宅を出ても間に合う通勤圏内であれば、新幹線通勤になる軽井沢や熱海あたりまではOKとお話しました。
入職を決意したポイント
在宅で診療するのは、これまでに診療所で診ていた患者が基本で、緊急往診はふだん在宅で診察している患者のみ、というスタンスがきちんと守られている診療所を紹介していただきました。しかも、シフト制勤務の平日・昼間の在宅診療シフトに入れていただくという、条件提示をしていただいてあったのです。本当に条件が守られるのかしらと思っていましたが、心配無用でした。今は、希望通りの勤務時間で、人間らしい生活を送れています。
(以上転職事例は「 医師専門の転職支援ならリクルートドクターズキャリア 」より転載)
履歴書の志望動機の書き方
「20代女性産業医の履歴書の志望動機の例文と書き方」でも述べたように、家庭と仕事を両立するための転職の場合、家庭を大切にしつつも仕事に熱心に取り組む姿勢をアピールすることが必要です。
たとえば、「家族団らんの時間が確保できることによって生活にメリハリがつき、職務に余裕を持って従事することができると確信しております」などと書きます。
また、このケースの場合、前職の過酷な労働状況を脱して訪問診療に転身していますが、ここでも前職のマイナス面を書くよりは、訪問診療医になることのメリットを強調するようにします。
この事例では、志望先の診療所は「在宅診療は、これまで診療所で診ていた患者が基本で、緊急往診はふだん在宅で診察している患者のみ」という診療体制がメリットと言えます。
ですので、履歴書でもそこに魅力を感じて応募したことを書くと良いでしょう。
志望動機の例文
私はこれまで都内の一般病院で内科専門医として診療経験を積んできました。医療の最前線で多くの症例に接し、医師として成長できましたが、今後はより家庭とのバランスの取れた環境で医療に従事したいと思い、貴診療所の求人に応募させていただきました。貴診療所ではシフト制勤務を採用し、在宅診療は受信履歴のある患者を基本とするなど、無理なく訪問診療に集中できる環境が整備されている点に大変魅力を感じております。貴診療所に入職したならば、家族団らんの時間が確保できることによって生活にメリハリがつき、余裕を持って訪問診療の職務に精励することができると確信しております。(275文字)