医師が転職に成功する履歴書の書き方〜例文と見本〜

転職を成功させるコツは履歴書です!このサイトでは、医師としてのキャリアを確実にステップアップさせるための履歴書の書き方を教えます。転職事例に基づいた志望動機の例文、ひな形のダウンロード、医師専門の転職エージェントの紹介など、充実した内容を目指します。あなたの職務経歴や人間性を最大限にアピールして、転職を成功させましょう!

40代女性内科医が出産・育児後に復職する場合の志望動機の例文と書き方


転職事例:出産を機に退職し、6年間のブランクを経て復職

今回は、出産のために退職し、6年間専業主婦をしたのちに復職した40代の女性内科医のケースです。ここでは、出産・育児による6年間のブランクを志望動機にどう反映させるかがポイントです。まず事例を見てみましょう。

  • 女性(46歳)・一般内科・内科専門医
  • 転職前:一般病院(東京都)内科、給与1200万 *出産を機に6年前退職
  • 転職後:一般クリニック(静岡県)一般内科、給与1000万

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転職理由

以前は内科医として働いていましたが、人生にはそれぞれのタイミングで優先すべきことがあるという考えから、2人めの出産を機に退職しました。 ようやく育児が一段落し、下の子どもも小学生になったのを機に、改めて復職したいと思ったのです。

重視した条件

一人目の出産時に常勤から非常勤に変わり、2人目のときに退職しましたので、丸6年のブランクがあります。まだ下が小学生のため、当直・オンコールなしで、まずは週4日で常勤医が希望です。通勤45分以内を目安にお願いしました。

入職を決意したポイント

キャリアアドバイザーの方と面談し、ご紹介いただいたのが、沿線のクリニックなど3件でした。そのうちの外来専門の駅前クリニックで、糖尿病患者への食事指導など生活改善への指導にも熱心な今のクリニックにお世話になることにしました。患者一人一人に時間をかけて診察するスタイルは、私自身にもあっていて、職場のコミュニケーションもよく、気持ちよく仕事に復帰できています。

(以上転職事例は「 医師専門の転職支援ならリクルートドクターズキャリア 」より転載)

履歴書の志望動機作成のポイント

女性が結婚や出産を機に退職し、子育てが一段落したので仕事に復帰したいというケースはよくあります。

 

その復職の際に悩むのが履歴書の志望動機欄です。家事と育児に専念した専業主婦の期間、つまり職歴の点ではブランクになる期間を、志望動機にはどのように書けばいいのでしょうか。

 

いまだに日本では、出産・育児によって一時的に仕事を離れることについてネガティブにとらえる傾向があります。女性の社会進出を進め、社会の活力を高める点ではマイナスな風潮ですが、志望動機ではそうした逆風をプラスに変える一工夫が必要になってきます。

 

それでは志望動機作成のポイントごとに見ていきましょう。

退職理由は正直に書く

「結婚や出産を退職理由に書くと、採用で不利になるのでは?」と不安になるかもしれませんが、志望動機では正直に「結婚を機に退職しました」「出産を機に退職しました」のように書きましょう。

 

医師や看護師、または保育士など、人と密に接する職業では、家庭を経験することで仕事に新たな気づきを得ることは少なくありません。

 

ですので、専業主婦であったことをプラスの経験として語る伏線として、結婚・出産といった退職理由は明記するようにします。

NGな復職理由とは?

この事例も含めて、専業主婦から復職する場合の理由は「子育てが一段落したから」「子どもに手がかからなくなったから」というものが多いのですが、履歴書の志望動機にそのまま書いてはいけません。

 

オリジナリティに欠け、職務への熱意が感じられないからです。志望先の医療機関が知りたいことのひとつは、あなたが医師として仕事に取り組む意欲なのです。

復職理由には家庭生活での気づきや経験を書く

そこで、復職の理由には、家庭生活を送る中で経験したことや気づいたことを、復職のきっかけとして書くと良いでしょう。

 

専業主婦という期間があったからこそ、もう一度医師として働きたいという意欲がわいたというように、ブランクをプラスに変えることができます。

 

たとえば、子どもを病院に連れていき、医療に医師ではなく患者として関わった経験を、「ひとりの患者の保護者として医療に関わったことで、患者様の立場や家族への思いを深く理解でき、この経験を医師としての職務に活かしたいと考え復職を決意しました」などと書くようにします。

 

また、主婦として家庭を切り盛りした経験から、医師として患者の生活の質(QOL)の向上に貢献したいと考えるようになった、などでも良いでしょう。

志望動機の例文

私は一般病院で内科医として勤務したのち、出産を機に退職致しました。退職後は育児に専念しておりましたが、家庭人として家族の健康に気を配るうちに、医師として患者様の生活の質の向上に貢献したいという思いが強まり、復職を決意致しました。貴院では、通常の内科診療のなかで、例えば糖尿病患者への食事指導など生活改善の指導にも熱心に取り組んでおられると伺っております。私は、離職中に医療に医師ではなく一患者として関わったことから、患者様の立場や思いを深く理解することができました。貴院に入職の暁には、その経験を活かし、患者様一人一人とじっくりと向き合う診療を行い、貴院の医療に貢献させていただきたく存じます。(297文字)